【アフィリエイト】読者の行動分析と指標の見方

ケーススタディとして、アフィリエイトにおける読者の行動分析を考えます。
事例としては、Meta広告で集客し、自分のWebサイトに誘導した後、アフィリエイトリンクから転職サイトの公式サイトに遷移し会員登録する流れです。
転職サイトのアフィリエイトを例にした読者の行動の流れ
読者の行動は下記になります。
- 広告が画面に表示|フィード/リール/発見欄などで広告が目にとまる
- 広告に興味を持つ|気になる広告をタップやSWIPEして読み進める
- 広告にアクションする|いいね、保存、シェア、プロフィール、フォローなどの行動をとる
- LPへのリンクをクリックする|LPへ移動するボタンをクリック
- LPが画面に表示|LPのファーストビューを見て欲しい情報が得られそうか判断する
- スクロールする|LPを読み進める
- リンクをクリックする|アフィリエイトの公式サイトを見にいく
- 公式サイトが表示|公式サイトを読み進める
- 登録する|アフィリエイトの成果が発生する
- 承認条件を満たす|アフィリエイトの報酬が確定する
それぞれのポイントで読者が離脱するポイントを図解しました。

各段階でそれぞれハードルがあり、それを越えた人だけが次のステップに移ります。
なぜ次のステップに移らなかったのか、その原因と判断する指標を解説します。
広告が読者に届いたか
まず広告が多くの読者に表示されているかが第一関門です。
広告が読者のPCやスマホ画面に表示されなければ何も始まりません。
広告が読者に届いているかどうかは、CPMで判断します。
- CPM(Cost Per Mille):インプレッション単価
- CPM=$\frac{広告費}{インプレッション数}$×1,000
広告が1000回表示されるたびに発生する広告費です。
【例】広告が100,000回表示され、広告費が200,000円だった場合、CPMは2,000円です。
- Impression:インプレッション
- インプレッション数とは、広告が表示された回数です。同じ人に何回も表示されても全てカウントします。
【例】1つの広告について、50人に100回表示された場合、インプレッション数は100です。
CPMは安い方が優秀です。なぜなら安い広告費でたくさん表示されているからです。
CPMを安くするためにはオークションで勝つ必要があります。重要なのは次の3点です。
- 入札価格
- 推定アクション率
- 広告品質
つまりこの3点の成績が良い広告が優先的に表示されます。
広告に興味を持ってくれたか
次に広告に興味に持たれることが重要です。
読者は画面に出た広告をコンマ何秒か目にしつつも、興味がなければそのままスルーします。
広告が気になった場合は、2枚目以降をSWIPEして読み進めます。
読者が興味を持ったかどうかを測る指標はCTR(クリック率)です。
- CTR(Click Through Rate):クリック率
- CTR=$\frac{クリック数}{インプレッション数}$×100(%)
広告がクリックされた割合を表します。
【例】広告が1000回表示され、10回クリックされた場合、CTRは1%です。
CTR は高い方が良いです。CTRが悪い場合の原因と改善策は次の通りです。
広告のオーディエンス設定がズレている
広告がターゲットとは関係ない読者に配信されている可能性があります。
【改善策】
広告に興味を持つようなターゲットに配信できるようオーディエンスを再設定しましょう。
広告の1枚目が魅力的ではない
広告が他の投稿や他社の広告に埋もれています。
【改善策】
デザインやキャッチコピーなどいくつかの観点で見直しましょう。
広告が飽きられている
広告が何度も表示され飽きられている可能性があります。
【改善策】
オーディエンスを設定を変更するなどしてより広くに配信しましょう。
同じ読者に何度も表示されているかを知るにはフリークエンシーを確認してください。
- Frequency:フリークエンシー
- Frequency=$\frac{インプレッション数}{リーチ数}$
1つの広告が同じ人に平均何回表示されたかを表します。
【例】1つの広告について、100人に120回表示されたら、フリークエンシーは1.2です。
- Impression:インプレッション
- インプレッション数とは、広告が表示された回数です。同じ人に何回も表示されても全てカウントします。
【例】1つの広告について、50人に100回表示された場合、インプレッション数は100です。
- Reach:リーチ
- リーチ数とは、広告が表示された読者の数です。同じ人に何回表示されても1回しかカウントしません。
【例】1つの広告について、50人に100回表示された場合、リーチ数は50です。
広告にアクションしたか
広告に興味を持った読者は、何らかのアクションを起こします。
それを知る指標はCPCです。
- CPC(Cost Per Click):クリック単価
- CPC=$\frac{広告費}{クリック数}$
広告がクリックされた際に発生する平均広告費です。
【例】広告費50,000円で、500回クリックされた場合、CPCは100円です。
ここでのクリックには、いいね、保存、シェア、プロフィール、フォローなど全てのアクションが含まれます。
CPCが安いほどパフォーマンスが良いと判断できます。
CPCが高くなってしまう原因とその改善策は次のとおりです。
2枚目以降が魅力的でない
せっかく1枚目で読者の目に留まったのに、2枚目以降で魅力がないために離脱されている可能性があります。
【改善策】
2枚目以降の内容も同じクォリティで充実させましょう。
2枚目以降の内容がズレている
2枚目以降の内容にズレがあると、違和感を覚えて離脱されてしまいます。LPへ誘導しようと無理な理屈をこねまわすと読者は感じ取ってしまうわけです。
【改善策】
論理に一貫性を持たせ、できる限り自然な流れで読める形にしましょう。
CTAがわかりにくい
広告を最後まで見たものの、そのあとどう行動すべきかの示し方が曖昧なのかもしれません。
【改善策】
読者にどう行動して欲しいか、CTAをハッキリ伝えましょう。
- CTA(Call To Action):コールトゥーアクション(行動喚起)
- 広告を見ている読者に対しアクションを促すことです。
【例】「詳しくはこちら」「お問い合わせ」「来店予約」など、具体的なアクションを示したボタンなどです。
LPへのリンクをクリックしたか
広告を読み進めた読者はさらに深く知りたくなりLP へのリンクをクリックします。そのパフォーマンスの指標はLPV単価です。
- LP(Landing Page):ランディングページ
- 広告を見た読者を誘導し着地させるページのことです。特定のアクション(商品購入、問い合わせ、登録など)を促すことを目的としています。
- LPV(Landing Page View):ランディングページビュー
- LP の表示回数です。LPのURL がクリックされただけでなく、LP が正しく読み込まれる必要があります。誤って触ってしまってすぐ取り消しした場合などはカウントされません。
【例】広告をクリックした人が100人いたとしても、LPが開くまでに10人の人が離脱した場合、LPVは90になります。
- LPV単価
- LPV単価=$\frac{広告費}{LPが表示された回数}$
LPが表示された回数(LPV)に対する平均広告費です。
【例】広告費50,000円で、500回LPが表示された場合、LPV単価は100円です。
LPV単価は安い方が良いです。高止まりしてしまう原因と改善策は次の通りです。
広告のデザインは良かったが商品や内容には興味をがない
画像やキャッチコピーに惹かれていいねや保存はしたものの、LPまで見ようとは思わなかったことが考えられます。またデザインだけに興味がある人に向けて広告が配信されている可能性があります。その場合、いいねや保存が増えるばかりで成果にはつながりません。
【改善策】
広告の訴求がズレている可能性があるので、訴求方法を見直しましょう。またデザインだけに興味が持たれている場合は、ターゲティングの範囲を絞ってみるなどしてみましょう。
LPの表示速度が遅い
LPを開こうとしてもなかなか表示されないと離脱されてしまいます。4秒を過ぎると半数以上の人が離脱するデータもあります。この場合いくらLPをキレイなものにしても、まったく効果がありません。
【改善案】
表示速度の改善に注力しましょう。
・画像はサイズを小さくし圧縮してから貼る
・レンタルサーバーを変更する
クッキーの確認画面で離脱
個人情報保護の制度が厳しくなっており、SNS から他のプラットフォームへ移動する際に危険性を確認する画面が表示される場合があります。そのためたとえLP側に問題なくても、離脱される確率が高くなります。iOS系は特にその傾向が強くなりつつあるようです。
【改善案】
少なくともLPのURLの先頭が「http://~」はNGです。「https://~」のように「s」が入っていることを確認しておきましょう。「s」が無い場合、セキュリティ面で脆弱なため、シャットアウトされる可能性もあります。
LPのFV(ファーストビュー)で離脱しなかったか
LP のFVの第一印象は重要です。
- FV(First View):ファーストビュー
- WebサイトやLPを訪れた際に読者が最初に目にする部分を言います。PCなら横長、スマホなら縦長に切り取られたエリアです。読者はここを3秒ほど見て読み進むか離脱するか決めると言われています。
FVで悪印象を持たれると離脱されます。
ここでの読者の動きを知るにはヒートマップやレコーディングデータが役に立ちます。
レコーディングについては別途ツールで判断します。使い方についてはこちらを参照ください。
> Clarityへのリンク
FVで離脱されて全くスクロールされていないようなら、次の原因と改善点を参考にしてください。
FVが魅力的でない
広告には興味をそそられたものの、LPに来た途端広告色が強くてイヤになった可能性があります。
【改善案】
FVは正面玄関と同じです。気持ちよく迎え入れられるよう整えましょう。
広告の訴求とLPの間にギャップがある
広告とLPを別の人が作った場合に陥る失敗です。それぞれはクオリティが高いのですが、噛み合っていないため離脱されます。
【改善案】
広告とLPは1セットです。作成者が異なるなら意識合わせをして、コンセプトや訴求内容を一致させることが重要です。
知っている商品だった
広告では案件名を隠して誘導してきたものの、LPに来たとたん「それなら知ってる、もう要らない」となり離脱されてしまいます。
【改善案】
広告の目標が「クリックの最大化」や「LPビューの最大化」になっている場合は、もっと先の地点を目標に設定しましょう。
広告の目標が「LPビューの最大化」の場合、LPに訪問直後に即離脱されても広告の目標は達成されたと判断されてしまいます。するとその目標に向かって機械学習が進み、同じような読者にどんどん広告が配信されてしまいます。広告の目標はできる限り先の到達時点に設定する方が良いでしょう。
LPをスクロールして読み進めてくれているか
FVで良い印象を持ってもらっても、その後読み進んでくれるとは限りません。LPを読み進めてくれているかを知るのもヒートマップやレコーディングデータが役に立ちます。
レコーディングについては別途ツールで判断します。使い方についてはこちらを参照ください。
> Clarityへのリンク
LPの途中で即離脱されているようなら、次の原因と改善点を参考にしてください。
読者の共感が得られていない
書かれている内容が自分のことだと共感してもらえればどんどん読み進んでくれます。逆に自分とは関係ないと思われたらそこで離脱されてしまいます。LP では より具体的に深く読者に寄り添うことが重要です。
文字がぎっしりつまり過ぎている
文字の比率が高いと読む気が失せてしまいます。広告で集客した読者は、SEO集客に比べてそれほど深く読み進めてはくれません。そのためにできるだけ画像や箇条書きなど、アクセントをつけて読みやすい工夫をしましょう。
- SEO(Search Engine Optimization)集客:自然検索による集客
- GoogleやYahoo!などで検索して検索結果を通じてWebサイトに集客する方法です。
無料で集客できるのが大きなメリットです。一方で Google のアルゴリズムのアップデートで検索順位が大きく変動し、一夜で圏外に吹っ飛ぶリスクがあります。
自分で調べて動くので広告集客に比べて能動的でニーズも明確な上、悩みも深い場合が多いのが特長です。
必要な項目が揃っていない
一方的な説明だけでは飽きられてしまいます。確かに基本的な解説も必要です。しかし、時には口コミや失敗談Q & Aなど様々な切り口のパートも用意しましょう。
アフィリエイトリンクをクリックしたか
アフィリエイトリンクがクリックされないと成果発生につながりません。ここでの読者の動きもヒートマップやレコーディングデータが役に立ちます。
レコーディングについては別途ツールで判断します。使い方についてはこちらを参照ください。
> Clarityへのリンク
アフィリエイトリンクがクリックされないようなら、次の原因と改善点を参考にしてください。
リンクボタンが適切な位置にない
読み進めている読者はどこかのタイミングでリンクボタンを押したくなります。そのいいタイミングでボタンが見つからなければ大切な機会を逃してしまいます。多すぎてもダメですが少なすぎてももったいないです。
【改善案】
読者の導線を考えつつ、少なくとも次の3ヶ所には設置しましょう。
- FV|第一印象ですぐにクリックしてくれる場合がある。また最後まで読み進んだ後一番上まで戻ってクリックしてくれる場合がある。
- 最重要訴求ポイントの直後|最も訴求したいことを説明し終えた後はクリックされる可能性が高いのでそこにボタンを設置する。
- 最下端|途中読み飛ばしても最後までスクロールする読者は多いです。最下端は目に留まりやすいので、ここにボタンを設置するとクリックされやすいです。
ボタンが地味
ボタンが地味ではクリックされません。ギラギラするのはおすすめしませんが、かといって文中に埋もれて読者が探さないといけない状態では大切な機会を逃してしまいます。
【改善案】
適切な大きさ色形を設定しましょう。ボタン内の文言も重要です。
マイクロコピーがない
リンクボタンの上にマイクロコピーがないなら設置してください。
【改善案】
マイクロコピーのことだけを研究した本もあるぐらいです。最後に背中を押す一言ですからとことん考え抜きましょう。
- マイクロコピー
- リンクボタンの上に書かれている身近なメッセージのこと。この数文字だけでもクリック率が大きく変わる場合がある。
【例】\返金保証/ \2週間無料お試し/ \今だけ2割引 /
CV(成果発生)したか
アフィリエイトリンクがクリックされるものの、CV(成果発生)しないケースも多いでしょう。
- CV(Conversion):コンバージョン
- 広告の読者に達成して欲しいアクション(購入、申込み、問合せ、アプリインストール)です。
【例】転職サイトへの登録を促進する広告の場合、「登録完了」がコンバージョン
フォロワーを増やすための広告の場合、「フォロー」がコンバージョン
- CVR(Conversion Rate):コンバージョン率
- CVR=$\frac{コンバージョン数}{広告のクリック数}$×100(%)
広告のクリック数に対するコンバージョンの割合を表します。分母は、クリック数以外にリーチ数やLP訪問者数など、目的に応じて設定します。
【例】100人が広告をクリックし、2人が購入(コンバージョン)した場合、CVRは2%になります。
広告主の公式サイトにうまくバトンを渡せていない
広告、LP、公式サイトは一蓮托生です。1つの流れとなって訴求が完成します。
【改善案】
下記のNG例を参考にしてください。
【NG例1】
公式サイトに書かれている内容をそのまま自分の LP に書き写してしまうパターン
→公式サイトに移った読者には新鮮味がなく動機付けに欠ける
【改善案】
できるだけ一次情報やオリジナルな内容を盛り込みましょう。
【NG例2】
専門職系の転職サイトではよくあることで、公式サイトに飛ぶとエントリーシートしかないパターン
→事前に全ての教育を終わらせておくべきなのに、中途半端な説明で公式サイトに誘導してしまい全く発生しない
【改善案】
公式サイトに無い情報で必要なものはLPの段階で補足しておきましょう。
【NG例3】
LPと公式サイトの内容に齟齬がある
→もし商品販売であれば、たった数円でも金額に違いがあれば読者は疑います。
【改善案】
必ず公式サイトの内容と完全に一致させるようにしましょう。
案件の成果発生のハードルが高かった
成果発生のハードルが高いとなかなか発生しません。特に広告集客の場合は、SEO集客に比べて問題意識が深まってない状態で誘導してくるので成果発生しにくいです。さらに発生条件そのものも高いものもあるので注意が必要です。
【改善案】
広告にはそぐわない案件もあるので、選別して取り組むことが賢明です。
【発生のハードルを超えやすい例】
アプリのインストール、無料資料請求、無料会員登録
【発生のハードルを超えるのが難しい例】
本人確認完了、面談の予約、エントリーシート作成&アップロード完了
成果が承認されたか
成果発生しても承認されないケースも多いです。特に転職サイト系は物品販売系に比べて、成果承認のハードルが高い傾向にあります。承認率で判断します。原因と改善策は次のとおりです。
- 承認率
- 承認率=$\frac{承認された件数}{発生した件数}$×100(%)
アフィリエイトなどで発生した件数に対し、最終的に承認された割合です。
【例】100件発生し、60件しか承認されなかった場合、承認率は60%です。
客層が広告主の意に沿わなかった
アフィリエイトの成果基準に沿っていないと承認されません。例えば、広告主が「首都圏在住の人」を望んでいるのに、日本全国に広告を発信し集客しているケースなどです。
【改善案】
アフィリエイト案件の要項をよく読んだ上でターゲットを設定しましょう。
事前の説明が足りなかった
事前に説明が不足しているため承認に至らないケースがあります。
【改善案】
承認条件をクリアできるようLPの段階で説明しておきましょう。
【例1】
「2週間以内に電話で本人確認が取れること」という条件だった。
【改善案】
電話がかかってくるので対応が必要であることを事前に説明しておく。
【例2】
「面談完了」が条件だった
【改善案】
登録後に必ず面談の日程調整があるので準備しておくことを伝えておく。
広告の採算は合っているか
コンバージョン単価が「案件単価×承認率」を超えていた
これは案件単位で赤字の状態です。
【改善案】
各指標を見直し改善を繰り返します。それでも黒字化しないようならその案件は撤退を検討しましょう。
- CPA(Cost Per Action):コンバージョン単価
- CPA=$\frac{広告費}{コンバージョン数}$
1コンバージョン発生させるために消費した平均広告費です。
【例】広告費100,000円で、コンバージョンが100件発生した場合、CPAは1,000円です。
ROASが低い
広告費を充分に回収できていない状態です。100%未満であれば赤字です。100%を少し超えた程度でも注意が必要です。
【改善案】
各指標を見直し改善を繰り返します。それでも100%未満が続くようあれば赤字なので当然撤退です。100%を超えていたとしても、その他の諸経費を回収できないようなら継続すべきかは判断が必要です。
逆に300%以上なら優秀な状態なので、予算を増やすなどを検討しましょう。
- ROAS(Return On Advertising Spend):広告費に対する収益率
- ROAS=$\frac{広告による収益}{広告費}$×100(%)
広告収益で広告費をどれだけ回収できたかを示す割合です。
【例】広告収益が60万円に対し、広告費が20万円かかっていた場合、ROASは300%です。
